テクニック・戦術
【第2回】 シーズンの目標と練習計画
バルミール・アパレシード・デ・ソウザ
- サンパウロFC(フットサル)監督
- 体育学の教授( フットサル歴17年 )

-経 歴-
■キーパーコーチ
SEパルメイラスで6年
SCコリンチャンスで4年
ECバネスパで3年半
GMで1年半
サンパウロFCで2年
サンパウロ州選抜で11年
   練習の先にある目標はひとつしかない。試合で結果を出すことだ。スポーツのチームが成功を収めるにはコーチ陣が適切な練習計画を練り、それを忠実に実行することが基本だ。もしいかなる理由であれ、それが実行されなければ、チームにとっての望ましい結果はまず出ないだろう。
   チームの目標はまたそのチームの経済状況と直接関係してくる。財政がチームの質を決めることは言うまでもなく、練習内容、食事、宿泊施設、遠征、練習に必要な道具や設備、医療体制、コーチの雇用など全て面に影響するのだ。計画の段階で、その大会において、例えば予選ラウンドを突破すること、ベスト4に入ること、降格しないこと、優勝することなど、チームにあった目標を予め定めておくことが必要だ。
   練習は、フィールドプレーヤー、ゴレイロのそれぞれにあったものを用意すること。また、計画は1年を見通したものではなければならない。そしてその中で、中期、短期の細かな目標を立て、いつにどの目標を達成するのかということまで想定しておこう。
   どんなスポーツであれ、シーズン最初のトレーニング開始前にはまず、体脂肪を測ったり、筋力の状態を検査したりすることから始める。そのときの体の状態を把握しておくことで、計画も立て易くなる。もちろんそれと平行しドクターチェックもやっておく必要がある。
   あらゆる検査が終わったら、コーチ陣、医療スタッフと共に各選手の検査結果を細かくデータ化し、その情報を基に各選手に何が必要なのか考えながら計画を練ろう。またこの時点でトレーニング環境、使用する用具なども決めておかなくてはならない。
   1年を通して期間ごとに目標を立てるうえでは、選手個人、チーム、その両方に対する適切なカリキュラムを組むことが重要。カレンダーと照らし合わせながら、例えば、選手のピークがずれて大会前や大会後に来るようなことは避けなければならない。カリキュラムを組むときには、次の各要素をしっかりと分析すること。

    フィジカルの要素
    フィジカルにおける、体力、筋力、能力、フレキシビリティー、動きの切れ、俊敏さ、反応力などの全て。
    心理的要素
    プロ選手にとっていいプレーするにはとっても重要な要素。
    各選手、チーム共に日々の練習の中で個人的な目標を持たせ、成功するためにも強い決断力、やる気を養い、限界を超えることを覚えさせる。
    個人技術の要素
    個人技術が向上すれば、試合のいかなる状況においてもいいプレーをすることができる。
    個人戦術の要素
    個人戦術は個人技術と深い関係にある。個人技術が上がれば個人戦術も向上できる。例えば、パスを通じて試合を組み立てるには、ボールコントロールの技術が必要で、それがなければパスができず、パスができなければ試合を組み立てるうえで適切な動きができなくなる。
    チーム戦術の要素
    いい選手というのは基本技術が備わっており、それを実践できる選手だ。チーム戦術とは、個人戦術、そして個人技術と結びつく。個人的にパス技術があるうえ、試合において適切な動きができていれば、チームとしてもいいプレーができる。
   大会スケージュールを考慮に入れながら、選手のモチベーションを落とさないためにも練習は6つから8つのセクションに分けるのが理想的だ。練習にバリエーションをつけるのはコーチ陣の役目であり、選手の状態を見ながらその都度合った練習メニューを考えよう。また、フィジカルや選手の創造性を養うことを目標に、体の使い方、ボールのさばき方などを向上させる練習をシンプルなものと、複雑なもの両方準備することが大事だ。